2024/12/6
『失語症になりましてE』
中村先生(言語療法士・言語聴覚士)との言葉を音で読む訓練は始めは『い、う、は、ぱ』等を文字で読むことから始まって、だんだん『ぱたから』等難しくなってきました。(失語症の私にとっては。みなさんには『それが何よ』というレベル)
それから先生が、絵を指して「これは何ですか?」と質問するんだけど(こりゃ簡単だろ?)思っていても言葉が出てこない。
例えば『車・自転車・相撲・レスリング・駐車場・口紅・畑・手・足・』など全然出てこないのだ…。
そもそも訓練の最初に『お願いします』、最後に『ありがとうございました』も言いたいんだけど出てこないんですよね…。
失語症になってから最初に言った挨拶が『こんにちは』。でも『おはようございます』『こんばんは』『お休みなさい』等は朝昼晩とごっちゃになってるし言葉も出てこないんですよ。
仕方がないからいつも『こんにちは』で通したら朝、作業療法士の湯浅先生から『朝はこんにちはじゃなくておはようございますですね』と優しく教えていただきました。
わかってるんですけどねー、まったく出てこないんですよ言葉が…。
それから理学療法士の古田先生とリハビリの訓練をするときは私は歩く・走るなど通常のリハビリはある程度出来ちゃうので先生も『全然余裕ですね!ウォーキングマシンやりましょう!』といってやったんですが、時速3kmのマシンで15分だと、ジョギング程度で遅いんですよ…。
それで、先生に内緒で時速6kmで走ったら爽快!(もっと走りたかったんだけど15分までしかやらせてもらえませんでした…)。
それで7km、8km、9kmと増やしていたら古田先生が慌てて来て『6km以上はダメです(怒)』と怒られちゃいました(汗)。
また自転車マシンに乗った時は20分間で(それ以上はやらせてもらえませんでした…)全力で漕いだら脈拍が1分間で150回以上だったので(ヨーシ!明日は160回に挑戦だ!)と思っていたらまたまた古田先生が飛んできて『脈拍120回以上は命にかかわりますよ(怒)!』と、またまた怒られちゃいました(泣)
作業療法士の湯浅先生には敏捷性のマシンを使ったりバランス感覚を身につける練習をしたり色々な事をしましたが、入院して2か月位の時『車のシュミレーションの練習をしましょう。』と言ってきました。
私は脳梗塞前は無事故無違反でゴールドカードを持ってたので車のシュミレーションは楽勝だねーと思っていたら…全然わからない(冷や汗)。
変な話、十字路で歩行者が歩く手前で、慌てて止めるのが精一杯!下手したら大事故になるかもしれないんですよ。
こりゃ脳梗塞後に車運転したらえらい事になるゾ。と思って、3日間考えて、脳梗塞後も車を運転するのはやめました。
もし脳梗塞後に警察署で試験に受かってまた車を運転しても、万一事故を起こして人をはねてしまったら取り返しがつかないからね。
湯浅先生には『くるま、は、もう、のりません』と辿々しく言ったら湯浅先生は優しく『そうですか、それが良いかもしれませんね』と言ってくれました。
そう言う訳で脳梗塞で失語症になってしまった私ですが3人の先生方はすごく優しくて、ちょっと安心しました。(続く)