2022/5/17
「やったことがこのように返ってきました」
江口美幸です。
このブログでも言ってますが、空手以外にも様々な格闘技を習っています。
選手を引退してから、その競技での試合の形式ではトップを取ったけれども、私はまだまだ強くなりたいなと思いました。
さてこれからどんな方向で強くなっていこうかな?と考えた結果、私は、まず弱点を無くしたいぞ、と思い、ムエタイのソンラム先生に来てもらって顔面へのパンチの攻防やムエタイ独特の蹴りを習い、金原先生に来てもらって、投げとか掴みとか関節技とかの組み技を習い…。後、身体の使い方を教えてくれる先生もいます。
あ、言っときますがこの文章、難しい格闘技論では全くないです。大好きな格闘技漬けの生活ができることに、私はとても感謝しています。とても幸せです。それはそれとして、ですね…。
今日私が言いたいことは、それぞれの競技によって、必要な筋肉は変わってきて、それにより、体型が変わってくる、ってことなんですよ!
ムエタイはいいんです。筋肉のつき方は空手とほぼ変わりません。
私は、立ち技の格闘技が、一番、世間受けする美しい肉体になるのではと思っています。ムエタイはその美しい肉体を余すところなく見せてくれるし、空手はその美点をあまり晒さず、慎ましく道着で隠しているところも、とても良い。
問題は組み技です。
金原先生が来てくれたばかりの頃、練習中に私の身体をまじまじと見て
「うーん、胴体が薄いなあ。これじゃ相手が乗ってきた時にブリッジで跳ね飛ばせないよ。もう少し胴体に厚みをつけてね。それから首ももっと鍛えてね。首で相手を押したりしなきゃいけないんだからね。細いと危ないよ。そこをトレーニングしてね」
って言われました。
私、基本的に真面目なんですよ。言われた通り忠実にトレーニングしましたよ。
で、それを続けて、毎日忙しかったから何年間という間があっという間に過ぎて、気がついたら、私の身体は首も胴体もとっても太くなっていました。我ながら、上半身が以前と比べものにならないほど、厚みが増してガッチリしているのが分かります。
金原先生が私の身体を見て
「いいぞー、美幸さん」と満足そうな笑顔で言いました。
「もう、立派なレスラーだ!」
私は引きつった笑顔で頷くのみでした。
いや、見栄えの問題だけなら、全然いいんですけどね…。私は見栄えと強さだったら、強さを取ります。そういう価値観なので。でも、商売的に少し困ったことがありまして。
脇腹に、掴めるほどの太い外斜腹筋がついたんです。
あれですよ。水泳選手の脇に付いてる、お腹の斜め横のあの筋肉。
いや、これ、服着たら、脇の脂肪に見えるんですよね…。
私、腹筋は割れてます。空手をはじめてから、妊娠中と授乳中以外はずっと腹筋割れてるのが私の自慢です。でも、その横に筋肉が付いたから、腹筋割れてるのに、クビレがなくなって、胴が太くなった。
で、首太いでしょ。ちょっと左耳が潰れちゃったし。
私、加圧トレーニングのトレーナーでもあるんですよ。お客様の多くは、見栄えが良くてウエスト細い、スラリとした身体を求めてやって来るわけです。
求めるのは、私の身体の、こういう感じでは無い。うん、絶対に違う。絶対に、これは求めていない。
困ったわー、どうしたものかしら、と思ってはいますが、しかしそのトレーニングを辞める気は全くないし、で、この問題は棚上げされています。
しかし見方を変えれば、この歳になった私でも何年か経てばこれほど身体が変わってくるわけで、若い人なんかあっと言う間に筋肉は付くでしょうし、道場にたくさんいらっしゃる中年の方々も、地道に稽古してゆけば、必ず身体は変わってゆきます。
先ほど言ったように、私は、立ち技の格闘技が、一番世間受けする美しい身体が手に入るのではないか?と思っています。だから皆様、強くなるついでに、美しい身体、つい見せたくなっちゃう身体が手に入るんだから、それを励みに是非頑張って欲しいと思っております。
美しい身体が手に入ったあかつきには、自主トレで道場で一人になったとき、あの壁一面の鏡の前でピチピチのタンクトップでトレーニングして、自分の身体をほれぼれと眺めるのも、自主トレ時の楽しみ方として、それもまた良しです。
私は、ちょっと世間からはズレてしまいましたが、困ったものだわねー、と呟きながらも頑張ってます。ではまた!