2022/1/12
前だけ向いて叫ぶからー♪
江口美幸です。皆さま、本年もよろしくお願い致します。
毎年末に、タイ語を勉強している私としては、年の最後の稽古の後に、ソンラム先生にタイ語できちんと正式な挨拶をする、というのを自分に課しています。
普段使うのが日常会話のみなので、ここだけは、きちんとした、丁寧な挨拶をしよう!と思い、ちゃんと調べて、暗記して、先生に披露しています。それは毎年新しい言葉で、できたら去年よりもグレードアップして伝えるのが望ましい。
ということで、先生が来た初めての年は、「よいお年を」としか言えなかったのが、次の年には、日本語にすると、
「今年もありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えください」
→次の年「今年も本当にお世話になりました。来年もどうぞよろしくお願い致します」
→「今年も私にムエタイを教えていただきありがとうございました。来年も頑張りますので、どうぞ続けてのご指導よろしくお願い致します」
→「今年も先生の素晴らしい指導、皆が感謝しております。来年も、先生がご健康でありますよう願っております」
そうやって毎年どんどん言葉は丁寧になり、どんどん長くなり、その結果、今回言った言葉は、
「先生、常日頃から私のような者に、先生の持っているムエタイの素晴らしい技術を教えていただき、この感謝の気持ちをどのように伝えたらよいのか分かりません。来年も先生には変わらずのご健康とご多幸がありますことを、心から祈っております」
…でした。
(先生に元旦に送った画像。虎の道着が可愛いー)
もう、これは、どこまで長く丁寧になってゆくのか。タイは日本と同じく、目上、目下の感覚がちゃんとある国だからか、丁寧な表現は、親戚のおじさんに言うような軽いものから、王様に申し上げるような重いものまで、果てしなくあります!今回は、暗記するのに丸二日かかっちゃいましたよ。
さあ本番。稽古が終わって、もう一度、書き溜めたメモを見て確認し、先生のところに行き「先生!毎年の、いつもの挨拶します!」と宣言しました。
毎年のことなので、先生も、ああ、と心得たように立ち上がり、よし来い!と、どーんと構えております。
ドキドキしながら暗唱(?)をはじめますが、あれほど頭の中で練習したのに、途中でつっかえる…。そして必ず一度は、言葉を忘れて焦る!
先生は、頑張って、頑張って、と、出来の悪い我が子のダンスとかピアノの発表会を見ているような目で、ハラハラしながら私を見ている。
コロナの前は、言葉を忘れた時、先生が口の形で教えてくれていました(カンニング)。しかし今はマスクをしているから、それも出来ない。
でも、なんとか、たどたどしいながらも、最後まで言って、ワーイをして、締めました。
先生は「そーう!」と言って安心したように大きく頷きました。
「先生、合っでますか?」
「合ってる!」
よーし!!!ものすごい達成感!!
(先生が私に送ってくれた画像。下の文字は、丁寧なタイ語の挨拶です。私のとは、真面目さが全然違う気がする)
ふーう!でもですね、考えてみれば、私がタイ語習おう!と思い立ち、トイレにタイ語のミニ辞書置いて、入る度に見たり、お風呂入っているときは身体洗いながらタイ語の文聞いたりして、忙しい合間の隙間時間に勉強しておりましたが、中年の記憶力の低下たるや恐ろしく、その進歩の遅さに、常に心の底には、自分の能力に対するため息感があります。
しかし、とにかく毎日、悪戦苦闘しながらも続けていたら、いつの間にか、まあまあ通じるようにはなってきたわけですよ。
格闘技も同じく、この年になると、進歩が遅い!遅すぎる!
しかし、多分ですね…私は、以前より進歩しています。毎日毎日、悪戦苦闘しています。
とにかく一度では出来ない。二度目も出来ない。三回目で出来る。嬉しい。そしたら次の週には忘れてる。またやり直し。絶望。
その繰り返しで、バタバタと毎日が過ぎてゆき、気がついたら…全体的には、進歩してました。その時に、ああ、締切のない世界はいいな。時間は私の味方だった、と、じんわりとした喜びと共に思いました。
現役の戦手の時は、試合っていう締切があって、人とも比べなきゃいけないし、ヒリヒリとした焦りがありました。それも若い時は刺激的で、楽しみでもあったけど、今は、脳も身体も若くはない。
でも焦らなくても、進歩の喜びはあります。もう、人と比べる必要もないのです。
大丈夫,信頼できる先生がいて、教えてくれることを毎日もがきながらも、出来るように努力してゆけば、進歩は必ずしてゆきます。
一人だけで全て練習していたら、もしかしたら、間違っている方向に行くかもしれない。先生は、そういう意味では必要です。
さて、これを言うのは気恥ずかしいのですが、うちのダンナさんは、空手の技術に関してはとても信頼できます。安心していいです!
そして、私と同じく中年以降の皆様。大丈夫です、毎日、うまくいかないなあーと思いながらも、自分ができる限りの力で、できる限り継続してゆけば、気がついた時には進歩しています。焦る必要はありません。進歩の速度は個人差がありますが、進歩しないということは絶対にありません。
一緒に頑張りましょうねー!ではまた!