2021/4/1
佐藤七海ちゃんから学んだ「禍転じて福となす」


川嵜です。

何を書こうかと前回の投稿を見て…

「禍(わざわい)転じて福となす」コロナ禍において、前回、前々回取り上げたテーマです。
故事ことわざ辞典によると『自分の身にふりかかった災難や失敗を上手く利用して、逆に自分の有利になるよう工夫する事』とあります。

同テーマ、少し視点を変えて、

ご承知のように、佐藤七海ちゃんが2020年の全日本女子空手道選手権大会で、見事優勝を果たしました。これは彼女の努力の賜物以外何物でもありません。

優勝後に、フジテレビの「めざましテレビ」、TBSの「S☆1PLUS」で特集され、そして極真空手の専門誌「ワールド空手」5月号で表紙を飾り、今や極真空手を代表する選手の一人になりました。



そんな七海ちゃんですが、2019年の世界女子空手道選手権大会を最後に、大学院に進むタイミングで選手に区切りをつけ、勉強に専念する。そんな思いがありました。
少なくとも、優勝していたらそうなっていた事でしょう。

しかし惜しくも決勝戦で、試割判定の末敗れ、準優勝でした。

そして、彼女は現役続行を決めました。

敗れた悔しさというより、自分が強くなっている実感と、まだまだ強くなれるという確信が彼女の中で大きく沸き起こっていました。
結果は結果としてしっかり受け入れ、それよりも自分の可能性にかけて選手続行を決めたのです。

そして、世界大会以降、確信した通り大きな成長を見せ、全日本大会での優勝に繋がり、その結果が多くの人の関心を引き、メディアに取り上げられる事に繋がったのです。

試合に負けたことは決して禍(わざわい)ではありませんが、望んだ結果が出なかった事は確かです。
目指していた優勝を逃した事が、その後の飛躍に繋がったのです。
七海ちゃんは「禍転じて福となす」を自然と実践しています。

では、どういう人が禍を福にできるか?
佐藤七海ちゃんを長年見ていて感じるのは、決して一喜一憂しないことです。
そして、常に物事を肯定的にとらえています。

人によっては必要以上に喜び浮足立ってしまったり、また、落ち込んで行動を止めてしまう…
物事を悲観的にとらえ、妬み嫉み、被害者意識を持ったり…そういう人も少なくありません。

七海ちゃんは、世界大会で敗れた後も、純粋に試合に勝つことを目指して、一時(いっとき)も気を緩める事なく稽古を続けてきました。
松井館長が常々仰られる、今日の勝者が次も勝者になるのか、今日の敗者が次の勝者になるか、そこに真価が問われると。

もちろん、事の大小、状況によるところもありますが、可能性を信じて行動し続ける先に、明るい未来があるのだと、このことから強く感じました。

これから先も、誰の身にもピンチや望まない状況が来る事でしょう。
その都度、可能性を信じ、ピンチをチャンスに、禍を福に変えていく生き方をしていきたいものです。

それが極真空手を学んでいる人の生き方ではないでしょうか。
佐藤七海ちゃんを見ていて、改めて学んだ気がします。

このコロナ禍をやはり、そういう意味で決して下を向くことなく、可能性を信じ行動し続けること、今を嘆くより、未来に向けて行動する事です。

堅い話になりましたが、そういう話を普段道場生や周りの人たちと話をしています。

皆さんはいかがでしょうか?