2020/1/6
「ダンナさん総本部冬合宿へ行く」


江口美幸です。
皆さま明けましておめでとうございます。 ダンナさん、今日まで総本部の冬合宿に参加してます。私、暖かい部屋で熱いカフェオレを飲んでます。いやー、大変ねー。頑張ってねダンナさん。

冬合宿、三峰山のてっぺん、三峯神社がある場所で行われますが、お正月の山のてっぺんって、もちろん寒い。極寒です。
朝稽古のはじまる時は真っ暗。気温はマイナス15度以下です。
マイナス15度の中で道着一枚は寒い!震えが止まりません。私が参加したある年の冬はとても寒くて、神主さんがニコニコしながら
「今年はマイナス20度以下ですよー」
と言ってきたことを思い出します。

最後の滝浴びももちろん寒いけど、あそこまで行くと「寒い」よりも「痛い」。激痛です。
でも一番寒かったのはどれかなと考えたら、神楽殿(…だったかな?)という吹き抜けの建物の中で、神主さんに祝詞をあげてもらう時だったような気がします。吹き抜けなので風がもろに当たるし、正座したまま動けないのです。

寒くても、動いていれば気が紛れますが、動けないと、ただただ耐えるのみになります。とにかく、神主さんが早く終わらせてくれるのを祈るばかりなんですが、ある年に、三峯神社の何百周年?だったらしく、長い祝詞が終わって神主さんが白い紙が付いた棒を置いたので、全員(ほっ…やっと終わった…)と心の中で安堵した次の瞬間に神主さんが
「皆様、今年は三峯神社開廟◯周年でございます。ここで三峯神社の歴史を皆様に説明したいと思います」
と言った時は、全員が神主さんに向かって殺気立ちましたね。

合宿には、たまにテレビとか何かの取材が来ます。
ある年に、フランスのテレビ局が来てました。真面目そうな眼鏡の白人男性レポーターが稽古風景をレポートしていますが、もちろん何を言っているのかわかりません。
そして滝浴びを撮影している時はレポーター大興奮!大声でマイクで何かを叫んでいます。
その時ちょうど、試合とかで通訳をやっていた、六ヶ国語を喋るポーランド人がいたので、
「あれ、何て言ってるの?」ときいたら
「『何故彼らはすすんでこのようなことを行うのでしょうか?私には全く理解できません!』って言ってます」と言いました。確かにー。
あれは絶対に「世界びっくり映像」的な番組なんだろうなと思います。

冬合宿は、そりゃインド人もフランス人もビックリだわと思いますが、先日タイ人のソンラム先生に、お正月のお休みを説明したら、「今回は長いね」と嬉しそうに言って「何で長いの?」と訊くので、
「ダンナさんがね、パックレーン(合宿)に行くの。ほら、これです」とワールド空手の滝浴びの写真が載っているページを見せました。

目を剥いてそのページを凝視するソンラム先生。「え?これどこ?」
「埼玉県の秩父っていうところです。三峰山っていう山の上です」
「これ滝だよね。これ雪?」
「はい、滝です。雪がすごくたくさんありますよ。大丈夫、マイナス20度くらい」
「ひゃああー」
「先生、うちのダンナさんが、先生と一緒に行きたいって言ってた」
ソンラム先生、狂ったように首を振り
「いやダメ!死んじゃう!」
「今まで死んだ人いないから大丈夫」
「…僕が一人目になると思うんだけど…」

まあねー、筋肉ムキムキの大きなブラジル人が泣きそうになっているのを見たし、暑い国から来た人は、辛いの域を超えてるでしょうね。
さてー、今頃、ダンナさんが滝浴びする時間だ。私はあったかいお風呂にでも入ろうかなっと。

皆さま、今年も空手頑張りましょうね!ダンナさんはもう既に、私は明日から頑張ります!