2019/12/19
妙技を味わえ!


お久しぶりです!
国立&日野豊田の小沢です。

いろいろなことがあった2019年も、いよいよ残りわずかとなって参りましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。


いろいろなことがあった1年だったことは間違いないはずなのですが、いざ振り返ってみようとすると、いろいろあり過ぎて意外と覚えていないのが困ったところです…


とりあえず最近のことで覚えているのは、先日「ファイティングファミリー」という映画を見てきたことですね。


ファイティングファミリーは、イギリスのプロレス一家に育った兄妹が、世界最大最高のプロレス団体、アメリカWWEのトライアウトを受け、そこから大きく人生が動いていく、というプロレスをテーマにした映画です。


もう引退してしまいましたが、ペイジという実在の女子レスラーの半生を描いたお話で、元々は fighting with my family という、イギリスBBCで放送されたペイジのドキュメンタリー番組が下敷きになっています。


たまたまそのドキュメンタリーを、現在は映画俳優として大活躍中のWWEスーパースター、ザ・ロックことドウェイン・ジョンソン、いわゆるロック様が見て、自らプロデュースして映画化しました。
https://youtu.be/YmzeFTqsCq4

ご本人もロック様役で出演しています!


ワタシは昔WWEにハマっていた時期があったので、ロック様見たさにこの映画を見に行ったのですが…


栄光と挫折、理想と現実、家族・自分とは何者なのかというアイデンティティの問題や、ジェンダーやら階級社会やら貧困やら色々な要素が盛り込まれていて、物凄い面白かったです。
まあまあ下品ですが…


プロレスに馴染みのない人でも楽しめる、というか、実話を下敷きにしていても当然映画として脚色してある部分は多々あるわけで、ここが違うあそこが違うと指摘できてしまうほどの知識とかは、むしろ無い方が楽しめると思います。


あと、ワタシはメタル系の音楽も結構好きなので、そういった意味でも良かったです。
車の中で、モーターヘッドというバンドの
born to raise hell という曲をみんなで合唱してるシーンとか、楽しそうで最高でした!
https://youtu.be/NbOCF9zYgHc

さて、ロック様についてあれこれ言い出すとキリがないのですがちょっとだけ…

映画の予告編の最後でも言っていた、
"if you smell what the Rock is cookin' !"
という決めゼリフなんですが、通常は「ロック様の妙技を味わえ!」 みたいに訳すことが多いので、ぜひそうして欲しかった…


あと、ロック様は「people's champion = みんなのチャンピオン」 というニックネームで呼ばれるというか、勝手に自称しているのですが…


………


ところで、先日行われました極真会館の第12回世界大会で、上田幹雄選手が、見事優勝し、世界チャンピオンとなりました。

と、何故かここで唐突に、若き世界チャンピオン上田選手の話が始まってしまいます。

上田選手は確か第44回の全日本大会に高校生で初出場したのですが、その時はロシアの選手に負けてしまいました。

ちょうどその全日本大会を、国立道場のFくんという少年が、見に行っていました。
Fくんは当時多分小学5年生ぐらいで、高校生ながら奮闘した上田選手の闘いっぷりに大いに感銘を受けていると、しばらくして試合を終えた上田選手がたまたま空いていたFくんの隣の席に座ったそうです。
Fくんが思い切って
「サインしてください!」
とお願いしたところ、
「ごめんね。ボクはまだまだ弱くて未熟で、君にサインをしてあげる資格が無い。もし、ボクがもっともっと強くなったら、その時は喜んでサインさせてもらうよ。」
と言って断られてしまったそうです。

その翌年、第45回全日本大会で上田選手は見事7位に入賞しました。
試合を終えた上田選手にまたFくんがサインを貰いにいったところ、上田選手は、
「ああ、君のことは覚えているよ! 最初のサインは絶対君にあげようと思っていたんだ。 だって君はボクの最初のファンだからね!」
と言ってサインをしてくれました。

という話を当時Fくんがすごく嬉しそうにしていたのを思い出しました。
ワタシはそれを聞いて、なんてピープルズ感のある素敵な若者なんだ! と思いました。

その上田選手がついに世界チャンピオンに。
まさにビープルズチャンピオンだと思います。
おめでとうございます!
これからも活躍を応援しています。


と、またここで話は映画ファイティングファミリーに戻るのですが、この映画はペイジがトライアウトに合格して、ロック様たちがいるWWEで成功を収めるまでの紆余曲折を描いた物語であり、それはそれですごく燃えるのですが、同時に、お兄さんのザックの物語でもあります。
ザックは家族でローカルなプロレス興行をやりつつ、街にいる居場所の無い若者たちや目の見えない少年にプロレスを教えています。
ネタバレしないように語りたいのでいろいろ難しいんですが、このザック兄ちゃんの話がすごい良かったです。


ワタシの大好きな言葉というが話で、多分ヒクソン・グレーシーのブラジリアン柔術についての言葉だと思うのですが、
「柔術の試合に出て活躍して、チャンピオンになる人がいる。素晴らしいことだ!
だが、我々が忘れてはいけないのは、一方で、柔術を始めて、すぐに辞めていっていまう人たちがいる。
体が小さかったり、体力が無かったり、自分に自信が無かったり様々な理由で…
しかしながら本来柔術とは彼らのためにあるものだ。
柔術は弱者とともにあるものでなくてはならない。
それが一番大事だ。」
というような発言があります。


密かに座右の銘みたいに心に刻んでいたりするのですが、ファイティングファミリーを見ていてそれを思い出しました。


ということで、ぜひ多くの人に見てもらいたいと思うのですが…
残念ながら今月12日で、あっという間に公開が終わってしまいました…
もし、今後目にする機会があったら、ぜひ見てください!


さて、最後にペイジつながりで…


毎年大晦日恒例の格闘技イベント、RIZINですが、今年は世界第2のMMA団体、アメリカのBellatorとのコラボということで、29日にベラトール日本大会が行なわれます。
色々見どころはあるとは思うんですが、ワタシとしては以前このブログでも取り上げたことがありますが、MVP こと マイケル・"ヴェノム"・ペイジ の参戦が非常に楽しみです!


日本人の元UFCファイター、安西選手とやるんですが、こっちのペイジは穴もたくさんあるので、本当の意味でのトップクラスのMMAファイターとは言えませんが、強烈なストロングポイントがあって、日本人的には極めて与し難い相手だと思います。
https://youtu.be/rRCDEo6h4hI

単純に考えると捕まえて寝かせてしまえば…みたいなところもありますが、タックル等のこちらから飛び込む動きに対しては、文字通り殺人的なレベルに凶悪な飛び膝のカウンターがあるので、結局打撃のやり取りをしながら近づいて組むしかありません。


動画の中にもありますが、飛び膝くらったエヴァンゲリスタ・サイボーグは、額が陥没して引退を余儀なくされました。
しかもその後、当時流行っていたポケモンGOのノリで倒れているサイボーグにモンスターボールをぶつけていて、ああホントに最悪だと思いました。


実は2試合ぐらい前に、初のKO負けをしているのですが、あれはわりと事故っぽいかんじだったのであまり参考にはならないかもしれません。
とりあえず基本的にこの手の変則飛び込みストライカーは、飛び込みの初弾に対応されて打ち終わりを狙われると、途端にかなり手詰まりになるので、まずそこをきっちりやるしかないと思います。


みたいにいろいろゴチャゴチャ考えるのも楽しいですね。


それでは皆さま、1年間おつかれさまでした。
来年もよろしくお願いいたします!