2019/1/30
2019年!
皆さまお久しぶりです。
国立・日野豊田の小沢です。
いよいよ平成最後の年、いかがお過ごしでしょうか。
今回は非常にマニアックかつ長くて申し訳ないのですが…
今年は平成最後の年&新元号元年であるとともに、極真会館的には世界大会イヤーであり、またラグビーのワールドカップも日本で開催されるという盛りだくさんな1年であります。
いろいろ楽しみですね!
また、やや局地的な話ではありますが、今年は日野出身の新撰組副長、土方歳三の没後ちょうど150年にあたるそうで、日野界隈では結構大々的に取り上げられています。
こんな感じで…
ちなみにこの写真はJR日野駅で撮ったものなんですが、日野市には日野駅と豊田駅という2つのJRの駅がありまして、ワタシの知る限り日野駅周辺及び日野市役所あたりではものすごい歳三プッシュが行われているかんじなんですが、豊田方面では全く見かけたことがありません。
どうもなんか日野市一丸となったイベントではなさそうで、近年世界各国で問題となっている社会の分断的なモノが、まさかこの日野市でも?? と、ちょっぴり心配になったりならなかったりします。
まあとにかく歳三イヤーなんですが、ワタシは以前このブログでも書いたことがありますが、新撰組及び土方歳三ファンでして、なんとなくテンションが上がるものがあります。
土方歳三という人物の魅力は何かと言いますと、まず大前提として実際の彼がどんな人物だったのかなんてことは結局誰にもわかりゃしないので、ビジュアル及び小説・漫画・映画その他のメディアで描かれたところの土方歳三の話になってしまいますが、まあ簡単に言えばとにかくカッコいいところです??
ちゃんとチェックはしていませんが、最近もドリフターズやゴールデンカムイといった漫画作品でご活躍らしく、喜ばしい限りです!
とか言ってしまうとえらく薄っぺらいかんじになってしまいますが…
これが真面目に語るとなかなかマニアックな話になってしまいまして、まず、彼に何か歴史的な業績があるかというと、ファンのワタシからしても全く何も無い、と言わざるを得ないので、歴史上の偉人、みたいな取り上げ方をするのはちょっと無理があると思います。
日野駅に置いてあるパンフレットにも主な業績としては、日野の農家の出身にもかかわらず剣を頼りに武家社会でのし上がった人、という紹介のされ方になってました。
で、ワタシの中での土方歳三のカッコよさというのは、要するにぶれることなく最後まできっちりと物事の責任を取った、ということに尽きます。
新撰組というのは要するに、幕末の京都においてテロリスト対策や警察業務を委託された非正規雇用者集団みたいなものなわけですが、日本人というのはわりと昔から戦って自分の手を汚すことをあまり好まない一面があるようで、元々は軍人でもあった貴族の人たちが自らの手を汚すのを嫌がるようになった結果、戦いの専門家として武士階級が台頭し、江戸時代の太平を通して武士階級も闘争を忌避するようになった結果、新撰組のような浪人や非武士階級出身者に汚れ仕事が押し付けられるようになったという歴史的側面があります。
彼らの側からすれば出世のチャンスともなったわけですが、戊辰戦争という形で武力によって徳川幕府から明治政府への政権交代が行われる中で、多くの幕府関係者が嫌な言い方をすれば上手く立ち回ることで致命的な戦犯となることを避ける中、責任を取る羽目になったのは主に会津藩と、土方たち北海道で蝦夷共和国を建国した面々でした。
上の人間がどんどん逃げていく中、それでも逃げずに、というか彼の盟友、新撰組局長 近藤勇の末路を見るにつけ、逃げるに逃げられなかったという方が正解なんでしょうが、最後まで新時代への抵抗勢力としての役割を全うし、戦って死んでいく姿は、何とも言えない悲哀と共に、ある種の美しさを感じさせるものがあります。
こういった責任の取り方が妥当なのかどうかは別として、基本的に責任の所在が曖昧で誰も責任を取らないことが多いこの国において、こういう人物がいるのも良いではないか!と思うのです。
歳三の命日、5月11日にちなんで、日野市では毎年5月の第2土日に新撰組まつりが行われています。
例年はイベントが被って行けないのですが、今年は行ってみたいと思います!
…さて、長くなってしまいますがもう一つ、ボクシングの話を…
昨年大晦日にエキシビションマッチを行なったことで、日本におけるフロイド・メイウェザーの知名度がやたら上昇していて、テレビの力はすごいなぁと思うんですが、一方で、あのエキシビションを見てあれがメイウェザーだと思われると、いちボクシングファンとしては若干モヤモヤするものがあるので、メイウェザーのハイライト動画を大量に貼らせていただきます!
メイウェザーはスーパーフェザー級でプロのキャリアをスタートし、ライト・スーパーライト・ウェルターと階級を上げ、途中スーパーウェルターでも試合してタイトルを取った歴史的なボクサーであり、その技術・能力・実績は大いにリスペクトするところなのですが、私生活においてはギャンブル狂だったりDVの常習犯だったりしてなんかもうめちゃくちゃで、個人的には好きか嫌いかでいうと、あんまり好きではありません。
でも凄いです。
50戦全勝無敗のメイウェザーの、全盛期がいつだったのか?というのは中々意見の分かれるところでして、ビジネスとしてみればキャリア末期のパッキャオ戦・マクレガー戦ということになるのでしょうが、ベストパフォーマンスとしてあげられることがわりと多いのは、ショルダーロールで相手のパンチを弾きまくったライトでのフィリップ・ヌドゥ戦や、右ストレート4連打をぶち込んだスーパーライトでのアルツロ・ガッティ戦のようです。
ワタシ的ベストパフォーマンスはこれです。
あのパッキャオのライバルとして4回も激闘をくりひろげたファン・マヌエル・マルケスとの1戦。
https://youtu.be/JnlX8RouG0c
マルケスに結構な減量を強いた上で、自分は意図的に体重オーバーして臨んだとも言われますが、あの負けず嫌いのマルケスが完敗を認めたという圧倒的なパフォーマンスです!
続いてはこの試合。ニューヨーク ブルックリンでギャングの元締めをやってるとも言われる悪童ボクサー、ザブ・ジュダーとの1戦です。
ジュダーはスピード系の能力が非常に高く、最初の3ラウンドぐらいのいわゆるスーパージュダーモードの時は、誰も敵わないとも言われるスピードスターで、この試合でも序盤はなんとメイウェザーがスピード負けして、右フックのカウンターで幻のダウンまで取られています。
https://youtu.be/dkbJ0f1T_2I
しかし、メイウェザーが凄いのは、そこから意図的に試合のペースをダウンしてスピード勝負にならないようにコントロールしながら、段々と削っていき、最終的には圧倒してしまいます。
一方ジュダーが凄いのは、終盤ローブローから後頭部パンチという必殺コンビネーションを恐らくは意図的にぶち込んで、それがキッカケで両陣営入り乱れての乱闘になってしまいます。
その中でもジュダー自身が、メイウェザーのセコンドである叔父のロジャー・メイウェザーを思いっきりブン殴りに行っていて、さすがというがなんというか…
ただジュダー&メイウェザーはその後は特に仲が悪いわけではないらしく、後年のマニー・パッキャオ戦の前には速いサウスポーとして仮想パッキャオのスパーリングパートナーをジュダーが務めています。
ここまでは言わばキャリア中盤の試合でしたが、ここからはキャリア終盤の試合から。
次はカネロことサウル・アルバレス戦。
ゲンナジー・ゴロフキンを破り、今やすっかりボクシング界の中心人物となったカネロの、現時点での唯一の黒星となります。
この試合でのメイウェザーはキャリア終盤でも随一の仕上がりで、つまりカネロをかなり危険な相手と認識していたんだと思います。
https://youtu.be/hws-4eDDchw
当時メイウェザーに勝てるとしたらどんなボクサーか?という議論で、大きく分けると3つのタイプが挙げられていて、
@中間距離の差し合いでメイウェザーに勝てる人。
Aとにかくプレスして技術を潰せる人。
Bパッキャオ。
みたいな感じでした。
ジュダーは@のタイプでしたが結局敵わず、カネロにはAが期待されたのですが、実際はカネロは見た目に反して?タイプとしてはメイウェザーにかなり近い、ボクサーよりのボクサーファイターなので、減量苦もあったとは思いますが、@の勝負を挑んで上を行かれてしまいました。最初の動画のマルケスもややそんな感じですね。
続いては言わばそのAの極致とも言うべき、マルコス・マイダナ戦です。
マイダナは格としては正直この時期のメイウェザーと戦うレベルか微妙なところですが、純然たるファイターで無茶苦茶なプレスをするので、試合としては面白かったです。
https://youtu.be/5CqV65LYbL4
序盤はかなりマイダナプレスが機能している雰囲気でしたが次第に学習・対応されてしまいました…
判定はやや物議を醸し、この後再戦が行われたんですが、ワタシ的にはメイウェザーが初戦できっちり勝っていたと思います。
ちなみにこの闘争本能の塊のようなマイダナは、この2連戦で大金を得たことですっかりモチベーションを失い、引退してしまいました…
メイウェザーと関わると、人生が狂うとはまでは言いませんが、色々な影響があるのは間違いないです。
そして最後は、マニー・パッキャオ戦。
メイウェザー48戦目にしていよいよラスボス登場というかんじです!
https://youtu.be/Vu4SSi5oq_I
パッキャオがメイウェザー打倒の有力候補と見られていたのは、ひとつにはメイウェザーはサウスポーが苦手と目されていたこともありますが、何より洗練されていながらも破天荒な、パッキャオのちょっと理解不能なボクシングスタイルによるものだと思われます。
実際この時の2人は明らかに全盛期を過ぎてしまっていたわけですが、ここまで対戦が遅くなったのは、ビジネス的な都合もあるでしょうが、メイウェザー陣営がパッキャオのボクシングを非常に警戒していた要素も大きいと思います。
この試合も判定は非常に物議を醸しましたが、例によってワタシはメイウェザーのコントロールが効いていたので、勝ちで問題無いと思っています。
しかし、かなり手こずったのも間違いないので、パッキャオのボクシングにはやはりメイウェザーにとってイヤな要素があるという事なんでしょう。
…ここから先は、さらに完全なる蛇足というか個人的な研究テーマな部分ですが…
2019年の現時点での戦力ではもちろん、対戦時の戦力で言っても、正直ワタシはカネロの方がパッキャオより上だったと思います。
あるいはマルケスにしても、戦力的にはパッキャオと遜色なくても不思議は無いです。
にもかかわらず、実際の試合内容ではパッキャオ、あるいはジュダーの方が肉薄した感があります。
オーソドックス・サウスポーの差であったり、スピードの問題であったり色々な要素はあると思いますが、マルケスやカネロのようなメキシカンに多く見られる中心に1本の軸を設定したような動き方のスタイル、実は日本人もほぼ1軸スタイルだと思いますが、それだとメイウェザー、あるいはロマチェンコとかでも結局一緒でしょうが、彼らからすると恐らく与し易く、逆に言うと彼らを攻略するのは難しいのでは無いかと考えます。
これは日本人が打撃で世界と渡り合うためにどうすれば良いのか?ということを考える上で、個人的にはなかなか示唆に富んでいるように思います。
などとダラダラいろいろ書いてきましたが、今年1年も健康に気をつけつつ、頑張っていきましょう!