2015/10/15
アイドルグループの名前は、バクステ外神田一丁目



江口美幸です。

少し前の話になりますが、後楽園ホールにプロレスを観に行ってきました。そのプロレス興行の名前は「カッキーエイド」といいます。

昔、私がウェイトトレーニングのジムに通っていた時、同じ時間帯でトレーニングしていたプロレスラーの方がいました。垣原賢人さんというのですが、プロレスラーらしく筋肉隆々で大きくて手足が長くて、美しい身体をしていました。

私は若い時は馬鹿で身の程知らずだったので、垣原さんにも普通に話し掛けて、トレーニングの合間にたわいない話をしてました。

そのうちに、私も垣原さんもジムをやめたので会うこともなく、月日は流れたのですが、今年に入って、垣原さんが悪性リンパ腫という癌になってしまったという知らせを聞いた時はそれは驚き、大変にショックでした。

プロレスラーの方々が、カッキー(垣原さんのニックネーム)を応援しようと、グッズを売ってそのお金を寄付したり、チャリティーでプロレスをして売り上げを寄付したり、色々な支援を行なっているようです。垣原さんが治って欲しいというプロレスだから興行名が「カッキーエイド」なのでした。

垣原さんが所属していたのはUWFという団体で…。…あら?そういえば、金原先生も、UWFっていう団体にいたんじゃなかったかしら?
なのである日、稽古前に金原先生に聞いてみると「ええ、僕の先輩ですよ」ということだったので、びっくり!世間は狭い!

カッキーエイドには、金原先生も「ノーフィアー!」の高山善廣さんとタッグを組んで出場するとのことで、ありがたくもご招待されました。よーし、これは是非応援しに行こう!

そんな訳で観に行ったプロレス、大変に面白かったです。うちの子供達はプロレス初観戦だったので大興奮!悪役レスラーの反則に真剣に憤り、悔しがって涙ぐみ、金原先生の試合は、応援するうちに「せんせええぇぇうわ〜ん」と泣き出してしまいました。ああ、この純粋な心を、私は遥か昔に無くしてしまったわあ…。

金原先生とタッグを組んだ、高山善廣さんはとにかく大きかった!
初めて金原先生とお会いした時、私は初めてうちのダンナさんのことを「華奢だ」と思いました。金原先生は、骨格が普通の人と違う!岩だ!と、そんなことを感じましたが…びっくり、高山さんと並ぶとその金原先生が小さく見えたんです。デカ過ぎる…。
今までテレビで観ていた時は、面白くて親しみ易くて、ちょっと可愛らしいようなイメージもあったのですが、実際に目の前で見ると、大き過ぎて全然可愛くない!むしろ怖い!初めて水族館でマンボウという魚を見た時と同じ感覚です。
試合を終えたプロレスラーがコスチューム姿のまま募金箱を持って客席を回ったり、垣原さんの娘さんがいるアイドルグループがリング上で歌ったり、カッキーエイドは盛況でした。

…最後に、リングアナが「垣原賢人選手の入場です!」とコールし、えっ、と驚いていたら、垣原さん本人がスーツとマスク姿で入場して来ました。
そしてリングに上がり「皆さん、本当にありがとう。…僕は負けません。僕は必ず、この病気に打ち勝ってみせます」と挨拶し、四方に深々とお辞儀をしました。

ええもちろん、入場して来た瞬間からもう、私は涙が止まりませんでした。いや、周りの人達は皆、泣いてました。

私も皆も、本当に強く祈っているんです。
垣原さんが、元気になりますように。




「右が金原先生、中央の金髪の後ろ姿が高山さん。こんな体格の人が、相手選手を上から持ち上げて落とすというエベレストフォールという技で勝負を決めてました。恐ろしい」