2014/2/27
前回の補足
国分寺道場の江口です。
先日いつものランニングコースを走っていたら同じコースを走っているUさんとすれ違った。
軽く会釈を交わし走り続けたが何となく視線を感じたので振り返るとUさんがしゃがみこんでじっとこちらを視ているのだ。
『どうしたんだUさん、加圧ベルトが珍しいのか?でも私の加圧ランニングはとっくにご存知じゃないか?』
後日道場でUさんに会った時
『あの時何してたんですか?』
と尋ねると
『師範のブログを読んでから師範の走り方が気になりまして』
そうか、Uさんは私のブログなんか読んでいるのか…奇特な人だ…誰も読んでないのに…でもいきなり道端にしゃがみこんで人のお尻付近を凝視するのはちょっと怪しすぎるよ…
でUさんの希望により前回の補足説明します。(あくまで私の考えで絶対的なものではありません、念のために)
まず重要なことは正中線をしっかり意識することです。
正中線がしっかり意識出来ると脱力が進みます。脱力とは単に全身の筋肉の力を全て抜くことではなく(そんなことをしたら陸地上の烏賊やクラゲのように立っていられない)それぞれの状況において可能な限り最少の筋肉に可能な限り最少の筋出力を行わせている状態のことです。
優れた身体運動とは全身のあらゆる筋肉を様々な時間局面に従って適切な配分で緊張、弛緩させることです。(オーイUサーンついてきてるか?)
ちなみに前屈立ち移動稽古は通常大腿の前側で踏ん張ることを目的とする稽古になりがちですが、正中線を意識すると大腿四頭筋の脱力が進むのでさらに正中線を強化できる鍛練になります。
走るときには正中線の水平方向への平行移動を心掛けるようにすると脱力して走りやすくなります。
その態勢をわかりやすくいうと仙骨(仙骨は上半身と下半身の要のような存在で身体の方向付けと移動運動に大切な役割をし
ています。)の中心から真っ直ぐに出るように(引っ張られるように)ハムストリングスと腸腰筋を意識して走ります。
すると、まるで電動アシスト付自転車に乗っているように身体が楽に前にググッとでる感覚になります。
この感覚がつかめると走ることが楽しめるようになります。
この感覚が日常的に身に付いてさらに組手に応用出来るようになれば相手と対峙したときも無拍子で動けるようになると思います。
(私はまだまだ上手く出来ませんが)つまり『歩く』『走る』という基本運動も正中線と脱力を意識することによって身体操作向上の鍛錬に応用できるということです。
道場だけが鍛錬の場ではなく日常生活の全てが武術の向上に繋がってきます。
こうなると年齢に関係無く毎日が楽しくワクワクしてきます。そんなわけで私は今日も走ります。(でも大雪の時は止めました)
追記
今回受けを狙わず真面目に書いたのはブログ担当の小野先生に『うちのホームページは土日とかは2500を超えるアクセス数です。』と言われたからです。私のブログなんかどうせ誰も読んでないだろうと気楽に書いてましたがそんなに多くの人が見てる可能性があるなら真面目に書かにゃイカン!と思った次第です。前回も書きましたが私は以前から高岡英夫先生の著者を参考にしています。『身体をゆるませる』『身体意識(先生の発見された身体操作を司る意識)を鍛える』ことにより身体能力の飛躍的向上を実現された方です。興味のある方は是非御一読ください。ただし普段稽古していない人が読んでも全く身に付きません。普段の稽古が0の人は0×1=0、0×2=0、0×3=0です。ありきたりですが大切なことは日々の怠らないことです。それしかないのです。